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公式テンプレートを元に作成しています。 再配布は禁止ですが、それ以外はご自由にお使い下さい。

自白(123)

 マホとソープの女は翌日も調書作成で警察に任意出頭している。マホは口の中を切って朱里に連れられて病院に寄る。赤から長男と3男を呼んで経緯説明をしている。ジョージは2人を連れて専務を張り込んでいる。もし金庫のぶつを運び出すなら通報を考えている。売人にも3人を張り込みをつけている。
「どこまで行く?」
 心配そうに長男が聞く。
「成り行き任せだろ?」
 3男の方が腹が座っている。
 爺さんから携帯が入った。
「今刑事とトイレで話をしたが、薬物反応が出て使用を認めたと言っている。だが純性のマリファナが相当量出たということだわ。それで麻薬班が入ったとよ」
 金庫のことを次男は自白するのか?
「今向こうの弁護士が入った」
「3度目だ」
 長男の携帯に専務から着信が続いている。私は手で×をしている。
「今専務のところに売人のボスが入りました。倉庫のところに3人で張り付きます」
「お二人は今から専務に直接会いに行ってください。もし専務が売人とぶつを運び出すようなら警察に通報して阻止をしてください」
「話し合いになったら?」
「麻薬の件を問いただしてください」




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現行犯逮捕(122)

 3日ほど動きがなく張り込みから報告を受けるばかりだ。昨日は専務がSM館に売人を連れて遊びに来ていた。長男は回答を引き延ばしにしていて日に日に弱腰になっている。それに比べ3男はマホを指名して抱いている。
「今から次男のマンションに彼女と出かけます」
 マホから携帯が入って時計を見る。4時半を回っている。ドアが開いてジョージが入ってくる。
「刑事にも連絡を入れましたが、マホらのことも気になりますのでこちらも張り込みをします」
 車に乗せられてマンションの同じ階の空き部屋に入る。見張りの仲間が2人カップラーメンを食べている。
「表にも2人、屋上にも2人張り付かせていますよ」
 ジョージは説明しながら携帯を取る。
「今入りました。シャブを注したら発信があります」 
 40分ほど経つが合図はない。交互に廊下に出ていく。
「刑事の姿は?」
「前に黒塗りの車が先ほど停まりました」
 時計を見ながら立ち上がる。廊下を見るが刑事らしい姿が見えない。その時ジョージの携帯の着信があった。まだか。ジョージが跳び出そうとしている腕を押さえる。恐ろしく長い時間だ。
 ようやく階段からポロシャツ姿の2人が管理人を連れて姿を現わせた。ドアが開いた途端割れるような音が聞こえた。私とジョージが飛び出す。次男が暴れて押さえられている。裸の女が2人、マホのものが縮んでいて口から鮮血を流している。思わず抱きかかえてハンカチを渡す。
 制服の警官が現れて3人を連れて行く。ジョージは隠しカメラを仕掛けた鞄を渡す。刑事は黙って部屋の中を探し回っている。取り敢えず今日は終わりだ。





 

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降伏の条件(121)

 専務と長男の会談は夜に行われることとなった。私とジョージは専務が長男と会った時間から倉庫に入った。倉庫係はすべて従業員を退社させている。シャッターの降りた1階のがらんとした倉庫に入ると、ジョージはカメラを探し抱いてパソコンに繋ぐ。確かに段ボールの積まれたところに金庫がある。段ボールは空箱だ。
「読めましたよ」
「手袋をはめるんだ」
「面白い画像がありますよ」
 ショージがパソコンをこちらに向ける。何と専務が入った数時間後に次男が金庫を開いているのだ。
「このことは内緒にしてくれ」
 どこまで暴くかが何れ問題になる。
 ゆっくりと金庫が開いた。
「写真に撮っておきますよ」
「相当な量があるな」
「本業の倉庫業よりも儲けが大きい」
「上海の会社が投資した目的はこれだな」
「親父さんは知っていたのでしょうかね?」
「薄々感じてたのだろう。だが知らんふりをしていたのだと思う」
 金庫の外に出ると携帯が鳴り始めた。
「断られた。すべてのグループに役員と資本を入れると言っていた。持ち帰ると言っておいた」
「強気ですね?」
 どうも専務は売り先としてグループを考えているようだ。




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時間(120)

「籍を入れることになったのね?」
「朱里が言ってたか?」
「ええ、私に社長を交代してほしいと言ってたわ」
「どういう意味だろう?」
 確かにSM館も実質的には支配人のユミが動かしている。出産を機に家に入るも悪くないと思う。
「専務の車が港に向かいました。売人のチームも港に向かっています。上海からぶつが届いたのではないかと思います。盗撮はしておきます」
「ぶつが専務の手で金庫に入るところまで押さえるんだ」
 それだけ言うと長男の携帯を鳴らす。彼は今病院にいるはずだ。
「いいですか?」
「今日は少し意識が戻っている。親父に今回の経緯を説明した。会社が盗られてもいいと言った」
「ちょうどいいです。これから専務に会談を申し入れてくれませんか?」
「どういう?」
「親会社は手放すのでホテルや他の会社には手を出さないという条件で話してください」
「それでは今のままだ飲まないだろう?」
「条件があれば後日伝えてほしいと」
 揺らいでいる長男が言うと本当らしく聞こえるだろう。専務は勝ったと思っているはずだから。もう少し勝負するのには時間が必要だ。









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仕掛け(118)

 朱里が久しぶりに求めてきた。ゆっくり愛撫してアナルに差し込んだ。
「産むと決めた」
「嬉しいな。入籍の準備もするぞ」
 無言に頷く。
 今日は長男と親会社の経理課長が倉庫の担当者を呼び出している。本社の従業員は大半が長男を社長に支持している。専務と次男がほとんど今まで業務に係ってこなかったからだ。管理物件すら見たことがないのだ。それに業務委託をして下請けに任せ従業員の数を3分の2まで減らしたようだ。
「どうですか?」
 ジョージが次男の盗撮と盗聴の画面をパソコンで見せる。ソープの女を抱く前に腕に注射をしている。ジョージがソープの女には方々注射しないように注意している。
「刑事に見せたか?」
「ええ、刑事は念のためもう一度の時に踏み込むと言っています。署内に向こう側の刑事もいるので内々で行うと。次は彼女がマホを連れて行きますよ。危害を加えられた時はマホで充分です」
 ジョージは何度かマホを抱こうとしてねじ伏せられた経験がある。
「専務か?」
 長男の声だ。
「倉庫係が言うにはやはり専務は度々黒い鞄を持って金庫の中に入っているということだ。ここは数字を合わせるらしく誰も開けられないとのことだ。鍵は差し込んでないらしい」
「後からジョージを行かせますから隠しカメラを取り付けます」 
 ジョージがもう立ち上がっている。
「マホです。今朝売人の仲間が一見で来てシャブの注射器をゴミ箱に入れて出ました。もちろんすぐに処理をしています。その後10分であの刑事が来ましたよ」






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夢人です。『ぽろんの女』の短編を書き下ろしてふと震災後にその街を訪ねました。それであの頃の日記を開いてみました。この街で刺青の仁王と暮らしたことが。

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