刺青 攻防 (57)
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攻防 (57)

 地元の週刊誌に銀行の合併と不正融資の件が出た。二つの銀行の本店の写真が並べられている。真っ先にジョージが持ってきた。そこには神戸支店も写っていて、証言している覆面男から正確な融資額と私が受け取ったバックだけがあげられている。主犯は代理だ!と言う見出しだ。
「そこまでやる?」
 ユミが口を尖らせている。今日から朱里も出てきていてクラブの準備をしている。
「ジョージ、あの盗撮のコピーはできている?」
「幾つも作りましたよ」
 彼の机もこの事務所にある。私はテープを手にすると時計を見て外に出る。朝週刊誌の内容を伝えて三宮で人事部長と会うことにしている。
 人事部長は渡された週刊誌を睨んで黙っている。
「実は支店長が専務を恐喝しているんだよ。つまりこの週刊誌のことを言っている。専務はバックを?」
「残念ながら貰っていたようだ」
「なら正面勝負はできませんね」
「とはいえ、揉め事が表面化すると専務の合併後頭取どころか位置がなくなる」
「外から頭取が来るのですね?」
「よく知ってるな?それで弱っている。それに君のバックを証明する行員がいるとのことだ」
 支店長はユミを使う気だ。
「このビデオを見てください。同じ時に退職した女子行員が映っています。彼女の彼氏が撮ったようです」
「ありがとう。このお返しはするよ」







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テーマ : ライトノベル
ジャンル : 小説・文学

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夢人です。『ぽろんの女』の短編を書き下ろしてふと震災後にその街を訪ねました。それであの頃の日記を開いてみました。この街で刺青の仁王と暮らしたことが。

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